医療法人社団愛語会 要町病院
要第2クリニック

要第2クリニック院長挨拶

平成23年8月8日に要町病院の専門外来部門として要第二クリニックを開設いたしました。
当クリニックは、睡眠時無呼吸症候群、禁煙外来、難治性腹水治療、消化管機能異常、がん緩和相談などの専門外来の診療を行っています。完全予約制で一人当たりの時間を十分に取り、専門外来ならではの個々の患者さん応じた丁寧な診療を心がけています。

睡眠時無呼吸症候群は鼾や日中の眠気ばかりでなく高血圧、糖尿病、メタボリック症候群などとの関連からも注目されています。
 喫煙は呼吸器疾患、循環器疾患、悪性腫瘍などさまざまな健康被害をひき起こすとともに受動喫煙の被害は社会的な問題となっています。
 2010年タバコの値上げ以来、禁煙治療を希望される方は増加傾向ですが
禁煙外来を開設している医療機関は未だ少なく都内では全医療機関の約10%というのが現状です。

 難治性腹水治療では、私の開発した腹水濾過濃縮再静注システム(CART)を用いて、20リットル以上の大量の癌性腹水も一度に処理を行うなど最高水準の腹水治療が可能です。腹水から癌細胞など細胞成分を除去した後に余分な水分を除き、体に必要な蛋白濃縮液を作成して血管内に戻します。腹水は"抜いたら弱る"と一般的には考えられ、我慢を強いられている患者さんが多数いるのが医療の現状ですが、CARTにより"抜いたら元気になる"に180度変わることになります。また同時に回収できる癌細胞やリンパ球を利用して抗癌剤感受性試験や免疫細胞療法に応用し、新たながん治療につなげる試みを研究機関と共同で開始しています。
また、CARTの普及、研究を進める目的で2009年に設立されたCART研究会の事務局を併設しており、CARTに関する資料や回路・装置の展示のみでなく、CARTによる腹水治療の見学や実習が常時可能です。現在、全国から医療者の見学、研修を受け入れており、腹水で苦しむ患者さんを一日も早くこの世からなくすため、このクリニックから"CARTの効果"を全国に発信しています。